「ヤポンスキーよ、革命というものは恐ろしいものだ」
 と私の傍らにいた50年輩の官吏らしいロシア人が、私の耳許でささやいた。
「王朝時代……と言ってもつい2~3ヵ月前までは金モールを身につけて威張っていた官吏や軍人をご覧なさい。気の毒なものです。ヤポンスキーよ。革命を見に来られたのか。この惨めな情況をよく見て、あなたの国の人々に伝えて下さい。決して、決して、このような革命を起こしてはなりませぬ」
(『誰のために 新編・石光真清の手記(四)ロシア革命石光真清〈いしみつ・まきよ〉:石光真人〈いしみつ・まひと〉編)

日本近代史