はだしのゲン』は『少年ジャンプ』に連載されていたのですが、余りにその偏向の度が過ぎ、読者からのクレームが付きました。連載が休止になったのち、単行本化が進められたのですが、その際に日教組が強力な普及運動を展開したのです。(『人種差別から読み解く大東亜戦争岩田温〈いわた・あつし〉)

人種差別日本近代史
 世界でいちばん有名なレースであるツール・ド・フランスでは、3週間にわたって、1日150キロ以上の距離を走り続け、その間、何度も峠を越える。総走行距離は3000キロを越え、高低差は富士山を9回上り下りするのに匹敵する。しかも、2日ある休養日を除けば、1日たりとも休むことは許されない。休んだ時点で、リタイアとなる。(『サクリファイス近藤史恵
 自転車は、二つの車輪を前後に直線に並べ、人力で駆動して走る二輪車である。ドイツのドライス(1785~1851)が1813年に発明し、ドライジーネと呼ばれた。このころの自転車は木製の足けり式だった。自転車はイギリスに渡り、1870年代に男性の娯楽として注目された。その後、二つの重要な発明――チェーン駆動と空気タイヤ――があり、男女・年齢を問わず、実用性と娯楽性で人気を得た。(『自転車入門 晴れた日はスポーツバイクに乗って』河村健吉)
 72年末には中村はトリオを抜け、新たにアルトサックス奏者の坂田明(1945~)が加入した。中村の「初めて日本語と接した外国人の耳に聴こえる日本語のモノマネ」は、その後タモリによって受け継がれ、やがて坂田明が「ハナモゲラ語」と命名、さらなる発展を見る。このときにはすでに上京していたタモリも加わり、仲間が集まるたびに、相撲中継だの料理教室だのあらゆるものをハナモゲラ語化しては大騒ぎした。(『タモリと戦後ニッポン』近藤正高)
 小さくてかわいいパンツをはくのはやめましょうとは言いませんが、健康面から見れば、夜だけでも、小さいパンツの食い込みやゴムの締めつけから体を解放してあげてほしいのです。(『夜だけ「ふんどし」温活法 寝ている間に「冷え太り」解消!』日本ふんどし協会著、山田麻子監修)
 そういうわけでセバスチャン・カステリオンもまた、あの決定的な瞬間に、自分自身の影以外にはひとりの援軍もなく、大義のためにたたかう文筆家にそなわっている奪うことのできない力――動揺することを知らぬ魂の不屈な良心のほかには、なにひとつ身につけていなかった。(『ツヴァイク全集17 権力とたたかう良心 カルヴァンとたたかうカステリオン』ツヴァイク:高杉一郎訳)
 人間だけが時間を(そして空間をも)空虚と感じる。その中に何か物がつまっているべきはずの、枠のようなものとして思いうかべる。そしてこの空虚に怖れを感じる。獣には時の観念はないのだろう。獣はただ目前の刺戟に反射して生きている。植物は人間が眠っているときとおなじく、獣は人間の幼児のときとおなじなのだろう。それが、人間にかぎって、6~7歳のころから空虚を感じるようになる。目前の反射的行動から分離した、主体の領域をもつようになる。
 この、事物をはなれたものを感じる力こそ、人間に独特の能力である。
 少年のころ――あれがこういう機能がめざめはじめたときだったろう――われわれは独りでいると、限りない退屈を感じた。それは恐怖にちかい、堪えがたいものだった。
(『乱世の中から 竹山道雄評論集竹山道雄
 何をしていたかというと、おれはベッドに正座し、デタラメの長唄を唄い、ユカタ姿の中村(誠一)が踊っていたのだ。中村は籐椅子をツヅミのようにかかえ、ヨォーッカッポンカッポンと言いながら踊った。そのうち、籐椅子の底が抜けてしまった。すかさずそれを頭からかぶった。
 〽そこで虚無僧こもかぶりぃ~~
 唄い踊っていると、部屋のドアが開いて、知らない男が、中腰で踊りながら入って来た。あざやかな手つきだった。時々、ヨォーなどと言いながら中村の側までやって来た。それから妙な手つきで、中村の頭から籐椅子をとってしまい、自分がかぶって踊り続けた。我に返った中村が、踊りをやめ、凄い勢いでまくしたてた。
 少しは自信のあるデタラメ朝鮮語でだ。すると驚いたことに、この男はその3倍の勢いで同じ言葉を喋り返した。この【照り返し】にびっくりした中村はそれならと中国語に切り換えた。
 男は5倍の速さでついてきた。これはいかんとドイツ語に逃げた。ますます男は流暢になった。イタリア、フランス、イギリス、アメリカと走り回るうちに、男の優位は決定的になってきた。最後に男の顔が急にアフリカの土人になってスワヒリ語を喋り出した時は、おれたちはたまらずベッドから転がり落ちた。すでにそれまでに、笑いがとまらず悶絶寸前だったのだ。
 中村はいさぎよく敗北を認め、ところであなたは誰ですか、と訊いた。「森田(もりた)です」とそいつは答え、これがおれにとってタモリの最初の出現だったというわけだ。
(『ピアノ弾きよじれ旅』山下洋輔)
 病の床の中で、書生さんを相手に碁盤を見つめる日がふた月も続いたのち、ここ数日はその力もなく、ただ仰向いているばかりでした。そして、「退屈や、退屈や」を連発しながら、ぽつりと、
「明日(あした)になったら死んでるやろ」
 と言って目を閉じました。それから間もなく昏睡状態に陥り、夜も明けやらぬ頃、春一番の嵐とともに旅立ちました。(鯨岡寧〈くじらおか・やすし〉/岡の娘婿)

情緒と創造岡潔
 仏教はこう教えてくれている。目を開けて見ると山が見える。それが山とわかるのは大円鏡智(だいえんきょうち)の働きである。山の色彩がわかるのは成所作智(じょうしょさち)の働きである。山の心までわかるのは妙観察智(みょうかんさっち)の働きである。実際にあるとしか思えないのは平等性智(びょうどうしょうち)の働きである。(『日本の国という水槽の水の入れ替え方 憂国の随想集岡潔
 近衛はしばしばその弱い性格を云々(うんぬん)された。宇垣一成(うがきかずしげ)は近衛の伝記を書いた矢部貞治(やべていじ)に、「近衛公は聡明で気持がよいが、知恵が余って胆力と決断力がなかった。知恵は人から借りられるが、度胸は人から借りられない」と語ったという。近衛自身もその事を意識していた。だからこそ近衛が強いものにあこがれていたということもいえるのである。昭和13年に社会大衆党の西尾末広(にしおすえひろ)議員が近衛に対して「もっと大胆に、日本の進むべき道はこれであると、ムッソリーニの如く、ヒットラーの如く、或はスターリンの如く、大胆に日本の進むべき道を進むべきであります」と激励し、そのスターリンの一語によって議員を除名されたが、近衛が、昭和12年4月、次女温子の結婚前日自宅で催された仮装パーティの際ヒットラーの仮装をつけたというのは、極めて興味深いエピソードといわねばならないだろう。(『大政翼賛会への道 近衛新体制伊藤隆

近衛文麿日本近代史
 財布やマップ、工具など必要最低限の荷物ですませるときは、背中が解放されるウエストバッグが快適。容量は10リットル前後のものがバタつかず、使いやすい。しっかりと保持できるようにベルトが幅広で、荷物を体に引きつけるストラップがあるものを選びたい。(『新版 湘南・鎌倉自転車散歩』藤原祥弘〈ふじわら・よしひろ〉、DECO、麻生弘毅〈あそう・こうき〉)

自転車
 有史以来、最大の発明品は「ネジ」と「車輪」という説があります。複数のものを効率よく確実に固定させられる「ネジ」と、大きく重いものを無理なく移動させることができる「車輪」。この2つの発明品を組み合わせた「自転車」という乗り物は、我々の生活になくてはならない重要な道具として進化してきました。(『はじめよう ロードバイク メンテナンスハンドブック』山路篤)
 クイックレバーの向きはフォークに沿った位置(上)から、フォークと直角の位置(下)までの間にする。前や下だと何かにぶつかって、クイックレバーが外れる可能性があるので×(『誰でもできる自転車メンテナンス』竹内正昭)

自転車
 ペダルは踏んだり、漕いだりしてはいけない。あくまでも回すモノ。選手はレースで1分間に90~120回転もペダルを回している。これは極端な例としても、踏み込みや引き脚の意識が強すぎると、リズムよくペダリングはできない。(『Tarzan特別編集 自転車が最高!』)

自転車
 自分の身体に合った自転車に乗ることがロードバイクを楽しむための秘訣。シマノの「バイクフィッティング」のメニューのひとつ、スタティックフィッティングなら2000円程度のコストで手軽に理想的なサイズを導き出してくれます。(『ゼロから始めるロードバイクの本』)
 リズムとリズムは出会います。すると、不思議なことが起こります。互いに相手を認識したかのように、完全に歩調を合わせてリズムを刻みはじめるのです。これが「【同期現象】」と呼ばれるもので、「【シンクロ現象】」とも呼ばれます。この現象のために、リズムに満ちたこの世界はますます生き生きと精彩を放つものになります。(『非線形科学 同期する世界』蔵本由紀〈くらもと・よしき〉)
「……死んでおります、水底にひと抱えほどの石があります。かれはその石をこう抱えて死んでおります」(『深川安楽亭山本周五郎
 基本のペダリングでは足首は動かさないほうがいい まだ体幹の筋肉をじゅうぶんに動員できていない初級者の場合、足首が動いてしまうと末梢の筋肉を使ってしまいがちになる。(『ロードバイク初・中級テクニック 改訂版』)

ロードバイク
「ロー、いいか。ルールを守るだけでは、事件など解決できない。今の警察は、昔からのやり方を踏襲するだけで、自分の頭を使って捜査できない人間ばかりだ。『捜査員は上官の命令を遵守すべし』は鉄則だが、しかし、覚えておけ! 警察官たるものの真の任務は、市民を守ることだ。ならば、もし警察内部の硬直化した制度によって無辜(むこ)の市民に害が及んだり、公正が脅かされるようなことがあるなら、我々にはそれに背く正当性があるはずだ、わかるな」(『13・67』陳浩基〈チン・コウキ〉:天野健太郎訳)
 手が痺れ、首が疲れ、肩が凝る。1つでも該当するなら、あなたのロードバイクはハンドル回りを見直す必要がある。ハンドルにまつわるセッティングは主に距離、高さ、角度の3つ。初級者に多いのは、納車されたまま乗っていて、ハンドルが高すぎるパターンだ。そのセッティングは荷重がサドル寄りになり、お尻が痛くなる原因にもなる。(『Tarzan 2016年6月9日号 最強のフィットネスマシン! LOVE・自転車』)

自転車