単純な規則が複雑なパターンを生み出す過程は【自己組織化】と呼ばれる。自然界では、原子や分子が自然発生的に近づいて結晶を作ったり、結晶が組み合わさって貝殻の込み入った模様(パターン)を描いたりするときに、この過程が生じている。また、砂漠の砂の上を風が吹いて手の込んだ砂丘の形にあるときにもお、私たちの体の中で、個々の細胞が集まって心臓や肝臓などの構造をなしたり、顔という形をなしたりするときにも、私たちが集まって、家族、都市、社会といった複合的な社会的パターンを形成するときにも、自己組織化が起きている。(『群れはなぜ同じ方向を目指すのか? 群知能と意思決定の科学』レン・フィッシャー:松浦俊輔訳)