亡くなる直前のこと、学校に行く私を父は駅まで送ってくれたのだが、その道すがら、ボソッとこんなことを言った。
真実は、弱い者の立場に立ったときにわかる。お前は、これから大人として行動していくにあたって、絶えず弱い者の立場に目を向けなさい。そうすれば、その社会の抱える問題、組織の抱える問題、国家の抱える問題がわかる」
(『生命文明の世紀へ 「人生地理学」と「環境考古学」の出会い安田喜憲