たとえば、2011年の上半期(4月から9月まで)の間、領空侵犯の恐れがある外国機に対して、航空自衛隊が緊急発進(スクランブル)した回数は合計203回となり、そのうち対中国機へのものが昨年同期比で3.5倍の83回に急増している。防衛省統合幕僚監部によると、いずれのケースも領空侵犯の事態にまでは至っていないが、中国軍の情報収集機が沖縄県・尖閣諸島の北100キロ圏まで接近する例は相次いでいるという。(『緊急シミュレーション 日中もし戦わば』マイケル・グリーン、張宇燕、春原剛、富坂聰)