海外子会社配当の非課税制度が導入されたのは、2009年である。それまで海外子会社からの配当は、源泉徴収された税金分だけを日本の法人税から控除するという、ごくまっとうな方法が採られていたのである。それが2009年から、配当金自体を非課税にするという非常におかしな制度が採り入れられたのだ。
そしてトヨタは、2009年期から5年間税金を払っていなかった。まさにトヨタが税金を払わなくて済むためにつくられたような制度なのだ。
(『税金を払わない奴ら なぜトヨタは税金を払っていなかったのか?』大村大次郎)