この戦い(※ガダルカナル戦)は、補給をまったく無視して陸軍部隊を送りこみ、戦死者の3倍もの餓死者を出すという悲惨な結果を迎えたもので、まさに太平洋戦争の全局面を象徴するような戦闘となった。
 戦死者の何倍もの餓死者を出すというこの戦闘で、何よりも問題なのは、補給が困難なのがわかっているのに作戦の強行を命じた大本営の作戦当局者の責任である。ガダルカナルへの米軍の上陸を知って、大本営がまず脱会のため派遣を命じたのは、グアム島に待機中の一木支隊であった。
(『餓死(うえじに)した英霊たち』藤原彰)

戦争日本近代史