数年前、私は日本統治時代における朝鮮半島の歴史を調べていくうちに、「抗日パルチザン」といわれていた「金日成将軍」率いる組織の中に、「金策」〈キム・チェク〉というナゾの男の存在を知り、その正体を求めて“東北抗日連軍”を追求していくと、金策とは、大日本帝国が朝鮮半島の赤化防止のために残した「残置諜者」であり、金日成が師と仰いだ男であることが判明し、朝鮮戦争でも、前線指揮官として中央郡を指揮して勇猛果敢に戦ったことを知ったのですが、そこでハタと「朝鮮戦争とは一体何であったのか?」という疑問に突き当たったのです。
朝鮮半島の赤化防止のために残された金策こと、畑中理〈はたなか・おさむ〉がこのままでは日本の将来は危険である、と恐れたとしてもおかしくはなかったでしょう。
(『大東亞戦争は昭和50年4月30日に終結した』佐藤守)