フランスの場合、1789年にはじまる大革命以降、カトリック教会の検閲からしだいに開放されてゆく知の営みのなかで、はじめて「信仰」の語彙ではなく、「文明論」あるいは「学問」の語彙により、自由に諸宗教を語ることが可能になった。(『ヨーロッパ文明批判序説 植民地・共和国・オリエンタリズム』工藤庸子〈くどう・ようこ〉)