独裁者ヒトラーの率いるナチス・ドイツが国民の健康に異常なほどに気を配る政権だったことはあまり知られていない。ヒトラーは菜食主義者でアルコールもタバコも嫌悪していた。世界の中で最も行政が力を入れた禁煙運動はナチスが展開したものに他ならなかった。ヒトラー・ユーゲントというナチスの青少年組織では「栄養摂取は個人の問題ではない!」とのスローガンが手帳に記載され、バランスのとれた、健康的な食事をするように士道されていた。(『
「リベラル」という病 奇怪すぎる日本型反知性主義』
岩田温〈いわた・あつし〉)