ためらいなくお答えしよう。私には、コレステロール学説の歴史が、ほぼ途切れることのない嘘の連続のように思われるのだ。徹底したプロパガンダが仕組んだ嘘であり、このプロパガンダも時が経つにつれてますます洗練されることになった。また、何の誇張もなく言うと、最新鋭の大衆操作・世論形成のテクニックにより、抗コレステロール作用がある薬剤や食物が健康市場や農作物加工品市場に売り込まれていったのである。以上が、本書のタイトルを【嘘とプロパガンダ】とした理由である。これこそが現実なのだ。(『コレステロール 嘘とプロパガンダ』ミッシェル・ド・ロルジュリル:浜崎智仁〈はまざき・ともひと〉訳)