1862年に至って、
ガトリングがクランクで操作する機関銃を発明、すぐに改良がなされ、1分間に200発の連射が可能になった。1884年には
ハイラム・マクシムが、いったん引き金を引けば、あとは離すまで全自動(フル・オート)で連射しつづける高性能の機関銃を発表。1892年、アメリカでウイリアム・ブラウニングが独自の全自動式銃を改良したが、これは銃身のガス圧で作動するものだった。これらの機関銃はいずれも設計がよく、比較的大量生産向きで、実戦にも十分耐えうる代物だった。そのうえ火力の口上も驚異的だった。ガトリングは自分の機関銃をこう紹介している。「他の火気に比べれば、この期間銃は、鎌に代わるマコーマックの刈り取り機、単なる縫い針に代わるミシンに匹敵する」。(『
機関銃の社会史』ジョン・エリス:越智道雄〈おち・みちお〉訳)