矢倉沢往還は赤坂御門(江戸)から渋谷、三軒茶屋、二子玉川、溝の口、荏田、長津田、下鶴間、国分、厚木、愛甲などを経て沼津(駿河国)へ至る大山の参詣道。赤坂御門から大山までは約70kmの道のりで、現在、東急田園都市線(三軒茶屋~長津田付近)や小田急線(国分~愛甲付近)が同じようなルートを走る。この街道はとうかいだおうの脇往還として機能し、道中、矢倉沢関所が設けられていたことから矢倉沢往還と命名されたが、江戸時代中期以降、江戸からの参詣客が急増、やがて大山街道と呼ばれるようになった。(『地図で楽しむすごい神奈川』都道府県研究会)