宗教があれば宗教現象(注:寺院・典礼・信仰集団など)がある。では、宗教現象があれば宗教があるのか、と問われれば、この答えは簡単なようで簡単ではない。
 ある種の宗教現象が認められても既成宗教はそれを宗教と認めないであろうし、ある種の教義(ドグマ)があり、たとえ観光の対象にすぎなくなっても宗教的遺構で何らかの祭儀がおこなわれていれば、たとえ宗教現象が見られなくても、人はそれを宗教的対象と見るからである。
 さらに面倒なことは、宗教を否定しているある種のイデオロギーに基づく運動にも、広い意味の宗教現象が見られるからである。
(『池田大作と日本人の宗教心山本七平

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