アメリカは、同盟国群に、「中国が主導するAIIBに参加しないよう」要請(命令)していた。
ところが、概述のようにイギリスは3月12日、G7諸国ではじめて参加を表明。
これに、ドイツ、フランス、イタリア、スイス、ルクセンブルク、オーストラリア、韓国などがつづいた。
これらの国々は、【「アメリカのいうことを聞かなかった」】。
つまり、【アメリカの覇権(支配)を拒否した】。
だからこれは、【「アメリカが覇権を喪失した象徴的事件」】なのです。
そして、アメリカの要求を無視した国々は、【逆に中国のいうことを聞いた】。
もちろん、これで「中国が覇権国家となった」と考えるのは早計過ぎます。
しかし、「覇権に近づいた」とはいえます。
(『中国に勝つ日本の大戦略 プーチン流現実主義が日本を救う』北野幸伯〈きたの・よしのり〉)