石油の価格が安定していた最後の年、つまり2004年には、石油から作った自動車用の「ガソリン」をスタンドで買うと、1リットル100円なのに、その隣のコンビニエンスストアで「水」を買うと、500ミリリットルのボトルで130円という珍現象が起こっていたのです。「ガソリンが1リットル100円」の時に、「水が1リットル260円」というのは、いくらなんでもおかしな現象ではないでしょうか。それを何とも思わなくなったのですから、まったく人間の慣れとは恐ろしいものです。(『偽善エネルギー武田邦彦