ここで本当に学ぶべき事柄は、ワインやペプシとは何の関係もない。飲み物とブランドについて言えることは、世界に対するそれ以外の経験にも当てはまるということだ。直接的で明確な側面(いまの場合は飲み物)と、間接的で暗黙の側面(値段やブランド)の両方が相まってはたらくことで、精神的経験(味覚)はつくりだされる。ここでのキーワードは「つくりだす」。人間の脳は、味などの経験を単に記録しているのではなく、それを【つくりだしている】のだ。(『しらずしらず あなたの9割を支配する「無意識」を科学するレナード・ムロディナウ:水谷淳訳、茂木健一郎解説)

無意識