言動力
魂を揺さぶる言葉の動力(キーワード検索推奨)
昔は人を馬鹿にした見世物が多くあった。板に紅を流したのを飾って「サア大(おお)イタチだ大イタチだ」と言うので鼬(いたち)かと思って入ってみれば【板血】であったり、または「目が三つあって大きな歯の二枚ある化物だ」と言うからどんな怪物かと覗(のぞ)けば下駄(げた)が置いてあるのを見て「オヤオヤまた担(かつ)がれた、ひどい事をしゃあがる」と笑うもあり、「うまく考えたな」と誉(ほ)める人もあり、見物もノンキなもの。(『
明治のおもかげ
』鶯亭金升〈おうてい・きんしょう〉)
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