ライプニッツの壮大だが実現しなかったビジョンは、ある天才的かつ有効な洞察に基いている。それは、複雑な概念がどれだけあるにせよ、人間の抱く単純な概念は、数が有限にちがいない(単純な概念は終わりに行き着く)うえ、不連続である(暑さによるぼんやり、ムード、雲を通して見る月と違って、自然の境界がある)ということだ。
有限個の単純な概念しかなければ、思考のなかで何らかの組織原理が働いているにちがいない。
(『史上最大の発明アルゴリズム 現代社会を造りあげた根本原理』デイヴィッド・バーリンスキ:林大訳)
アルゴリズム