KKK(キュー・クラックス・クラン)の歴史は、南北戦争が始まった年の暮れに遡る。テネシーのプラスキーという小さな町で生まれたこの組織は、戦争で負けた南部白人の間にたちまち拡まっていった。頭からすっぽりと白い頭巾をかぶったクランたちは、戦争の結果自由となり、急に発言力を増した黒人たちと、北部から入りこんでいた利権漁り屋などに対して、暴力的なリンチをくり返した。南部一帯に勢力をもったこのKKKを鎮圧するために、連邦政府は1870年の初めにいくつかの法律を作らなければならなかったほどである。(『生活の世界歴史 9 北米大陸に生きる』〈『生活の世界歴史 9 新大陸に生きる』改題〉猿谷要)
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