人間一人が生きていくのに必要な食料が穀物で年間約150キログラムとすると、数字の上では133億人分が確保されていることになる。
 ところが、その多くは人間のためだけでなく家畜の飼料に回され、先進国の食肉用として消費される割合が高いのが現状だ。
 その結果、生産地の国々に食料が回らず、先進国では飽食状態となる構造が生まれた。この偏在が是正されないかぎり、食料不足と飢餓人口の増大には歯止めがかけられないのだ。
(『面白いほどよくわかる 「タブー」の世界地図 マフィア、原理主義から黒幕まで、世界を牛耳るタブー勢力の全貌世界情勢を読む会編著)