アメリカ奴隷制は、二つの点で歴史上もっとも残酷な制度だ。まず、もっと金もうけをしたいという果てしない強欲さによって、隆盛の一途をたどっていったということ。さらに、その根本には、白色人種が主人で、黒色人種は奴隷だ、という強い人種的偏見が巣くっていたということだ。この二つの理由のため、アメリカの奴隷は、人間以下の存在とされたのである。(『学校では教えてくれない本当のアメリカの歴史ハワード ジン、レベッカ・ステフォフ編:鳥見真生訳)