19世紀の産業革命は、ニュートン力学と熱力学にもとづいて、マクロな物質の製造・加工が、熱機関の発明によってもたらされたものでした。それが鉄鋼や自動車など、「重厚長大」の産業の基礎となり、それまでの人力や馬力に頼る生活を一変させました。現代の生産力の基礎も、それを受け継いでいます。
 20世紀に入り、原子や分子というミクロ世界の法則(量子力学)が明らかにされ、エレクトロニクス技術が大きく発展しました。コンピューターや半導体素子はあらゆる電器製品に使われるようになり、「軽薄短小」の産業が発展してきました。
(『科学の考え方・学び方池内了

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