児童相談所の全国統計を取り始めたのは1990年である。この時相談件数は全国で約1100件であった。ちなみに筆者は、日本に子ども虐待が1100件もあるということを、驚きをもって受け止めた記憶がある。
ところが件数は、94年には約2000件、96年には4000件、98年には7000件と伸び、99年には1万件を突破した。2001年には2万3000件、そして2005年は約3万4000件である。実にこの15年間に約30倍の増加となったのである。
(『子ども虐待という第四の発達障害』杉山登志郎)
虐待