自分の考えをコントロールすることは誰にもできません――さもできるかのように話をする人もいますが。私は、自分の考えを手放すのではなく、理解します。そうすると、考えの方が、私を手放してくれる感じがあります。
 考えは、そよ風や木々の葉、雨のしずくのようなもの。ただ現れるだけであり、問いかけを通じて、親しんでいくのです。雨のしずくに抵抗することはないでしょう? 雨は自分にとって意味をもつものではありません。考えもそうです。痛みを伴う考えをいったん理解できれば、それが再び現れたときには興味が湧きます。
(『ザ・ワーク 人生を変える4つの質問バイロン・ケイティ、スティーヴン・ミッチェル:ティム・マクリーン、高岡よし子監訳、神田房枝訳)