カール・ヴィルムヘルムは実に紳士だった。
数学者の天国があるとすれば、そこにある豪華なアパートの部屋はいくつか、この人がここを訪れたいと思ったとき、いつでも使えるよう、確保しておかなければならない。
ガウス少年の才能を聞き及ぶと、公はガウスに会いたいと言った。(中略)公は人を見る目があり、この少年が気に入ると、死が二人を分かつまで、ずっとガウスを庇護し、安定した経済的支援を与えて、若いガウスが数学者、物理学者、天文学者としての長い、傑出した生涯に乗り出せるようにした。(『
素数に憑かれた人たち リーマン予想への挑戦』
ジョン・ダービーシャー:
松浦俊輔訳)