以上の事例が示すことは、たいていの階層社会にあっては、有能すぎる者は無能な者よりも不愉快な存在だということです。
通常の無能人間は、これまで見てきたとおり、クビの対象にはなりません。たんに出世できないだけです。ところがスーパー有能人間は、解雇されてしまうことが少なくありません。なぜなら、スーパー有能人間は階層社会を崩壊させ、それゆえ、「階層は維持しなければならない」という「階層社会第一の掟(おきて)」に違反するからです。
(『ピーターの法則 創造的無能のすすめ』ローレンス・J・ピーター、レイモンド・ハル:渡辺伸也訳)
【の法則】