アメリカがソ連と異なるのは、マルクスのように生きていた人間からイデオロギーを与えられたのではなく、神から使命を与えられたという点だ。神がアメリカ国民に与え給うた指名を、実行するために建国したのだ。
かつてフランクリン・ルーズベルト大統領は、「政治では、偶然に起こることなど一つもない。何かが起これば、それは間違いなくそうなるように、あらかじめ計算されていたからなのだ」と言った。たびたび引用される有名な一節である。
アメリカは神が与えた使命、つまり自由と民主主義を、世界に広めていく。神に与えられた目的に従って、計画的にさまざまなことをやってきたというわけだ。
(『菅沼レポート・増補版 守るべき日本の国益』菅沼光弘)