『ワシントン・ポスト』、『ニューヨーク・タイムズ』などは、「愛国戦線」があたかも正義の軍であり、フツ族が無条件に悪いといった報道姿勢をとっている。もちろんツチ族の大量虐殺は許されるべきことではない。
 しかし、そもそもことの起こりは、1990年来のツチ族支配の「愛国戦線」軍がウガンダから武力侵攻したことに端を発している。「愛国戦線」軍はウガンダで組織され、兵員の訓練も武器の調達もウガンダ国内で行なわれたことは当時の各国の新聞が報じている。さらに、当時の「愛国戦線」軍の指揮はツチ族のウガンダ陸軍のフレッド・ルゥィゲマナ少将がとっており、現在は同じくウガンダ陸軍のポール・カガメ少将がとっていて、その他多数のウガンダ陸軍将校が参加している。
(『ルワンダ中央銀行総裁日記』服部正也〈はっとり・まさや〉)

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