2010年7月30日未明、大阪ミナミの繁華街のそばの、15平米ほどのワンルームマンションで、3歳の女の子と1歳8ヵ月の男の子が変わり果てた姿で見つかった。齊藤芽衣さんは、その二人の子どもの母親だ。
 この夏はとびきり暑かった。子どもたちはクーラーのついていない部屋の中の、堆積したゴミの真ん中で、服を脱ぎ、折り重なるように亡くなっていた。内蔵の一部は蒸発し、身体は腐敗し、一部は白骨化していた。
(『ルポ虐待 大阪二児置き去り死事件』杉山春)

虐待