アメリカと
中国は、表面的には対立していても裏の情報世界ではもともとツーカーなんです。そもそも
CIAの前身
OSS時代には、長官
ドノバンの命令でOSS要員が延安の共産党根拠地に出向いて、対日抗戦を支援していた。60年代の中ソ対立時代も米中はあらゆる場面で結託してソ連に対抗していたし、79年のソ連アフガニスタン侵攻で、
ムジャヒディンを支援しタリバン政権を後押ししたのも、米中の情報機関です。スパイマスター
周恩来によって育まれた中国共産党の情報機関、中央委員会調査部は
胡耀邦総書記の時代、公安部の一部と合併、国家安全部として、現在では、かつてのソ連の
KGBをしのぐ巨大組織になっています。(『
この国を支配/管理する者たち 諜報から見た闇の権力』中丸薫、
菅沼光弘)