地球の生物圏の秩序が局所的に増大すると、エントロピーは減少するが、それは地球と太陽の熱交換を計算に含めるときに生じる総体的なエントロピーの増大で相殺され、なお余りが出る。木で椅子をつくるときには、工作の過程が進むにつれて秩序のレベルは上がり、エントロピーは現象する。しかし、このときも熱力学の第二法則に反することはない。全エントロピー――われわれの体内にデンプンや糖として貯蔵されていたエネルギーの消費、労働によって消費されたエネルギーの分も含む――は増大するからである。(『宇宙が始まるときジョン・バロウ松田卓也訳)