時間の矢の問題は、従来から熱力学第二法則と関連して論じられてきた。熱力学第二法則はエントロピーの増大法則ともよばれ、孤立系のエントロピーは増大することを示している。エントロピーが増大すると無秩序の方向に向かう。だからこの世界は、秩序だった状態から、より無秩序な方向に向かい、最終的には熱的死に向かうと予言されてきた。(『時間の本質をさぐる 宇宙論的展開松田卓也二間瀬敏史

時間論