藤原●佐藤(法偀)さんがカッパドキアに宗教の原点を感じ、あそこに何かがあると直観したのは、きっとミトラ教が関係していると思います。ミトラ教は中東の古代の多神教の源流であり、ミトラの母親のアシュトラ信仰として、ゾロアスター(拝火)教の祖先に相当しており、インドでは仏教にも影響を与えています。
分断し得ない無限のアミトラがアミダになり、浄土思想として阿弥陀信仰の形をとって、西方浄土を拝む儀式に定着しています。また、地中海地方では地母神のアルテミスとして、キリスト教もマリア信仰になっているし、マイトレーヤは普遍性を持つ存在だから、分断した基本単位として基準の意味で、メートル法の語源にもなっています。
(『賢者のネジ 21世紀を動かす「最終戦略論」』藤原肇)