この経典は一般に「法句経」(ほっくきょう)と呼ばれておりますが、正式名は「法句」です。少しややこしい話になりますが、経(sutta)とは、仏(Buddha)が語られたことば、あるいは法(Dhamma)の話、定義であり、散文形式のものをいいます。この「法句」の原名は「
ダンマパダ」です。全体は散文のない韻文、詩句のみからなるもので、「経」という語がついておりません。伝統的な仏典の分類法においても、「経」に分類されず、「偈」(げ/詩句)に分類されております。(『
「ダンマパダ」をよむ ブッダの教え「今ここに」』
片山一良)