なぜ過食するのか。なぜ拒食するのか。症状に関する書籍は数多く出版されているが、それらはいずれも「いかに治すか」という共通テーマのもとにつくられている。
今回、べてるしあわせ研究所では、経験者10名(男性2名、女性8名)による「摂食障害研究班」を立ち上げ議論を重ねた。その結果浮かび上がってきたのが、「どうしたら摂食障害になれるか」という観点であった。
いままで、「いかに治すか」に腐心しながらも結果として食べ吐きに走り、罪悪感に苛まれてきた経験者たちにとって、「どうしたらなれるか」という観点は大いに受け、議論も盛り上がった。
(『べてるの家の「当事者研究」』浦河べてるの家)