イギリスでは、「イナフ(もう充分)」という名の反消費運動が起きている。運動の支持者は現在の社会が“もの”を消費しすぎ、その過剰消費文化が地球を疲弊させると考えている。世界の貧困や環境破壊、そして人びとの社会的疎外にいたるまで、原因の一つは過剰消費にあるという。「どれだけあれば足りるのか」「もっと身軽な、ものの少ない暮らしを実現できないか」「買い物に依存せずに満足をえる方法はないか」、改めて考えようとイナフは呼びかけている。(『なぜ、それを買わずにはいられないのか ブランド仕掛け人の告白』マーティン・リンストローム:木村博江訳)

ヴァンス・パッカード