斎藤宅でまだ指揮のレッスンのあったころ、小澤征爾は斎藤の怒りに靴もはかずに飛び出し、そのまま裸足で家に帰った。オーケストラの雑用をひとりでかかえ、指揮の勉強もままならないころだった。翌日、母があやまりにいって、靴をとってきた。秋山も、斎藤の怒りに腰が抜けるようになって動けなくなったことがある。(『嬉遊曲、鳴りやまず 斎藤秀雄の生涯中丸美繪

斎藤秀雄