そのとき、私に一つの啓示がありました。
「苦しみ闘う人々の支えになる音楽……それは、誰よりも苦しみ闘った者の手からしか決して生まれえないのだ! そんな音楽を成しえたいと望むのなら、その『闇』に満足し、そこにとどまれ!」
 神の声がハッキリそう聞こえたのです。もちろん「闇の中の心の耳」で。
(『交響曲第一番』佐村河内守)