「私の記憶は正しいかしら?」スーザンが言った。「私たちが初めて愛を交わしたのは、あのソファの上だったかしら?」
「そうだと思う」私が言った。「少なくとも、始めたのはあそこだ。その後、きみが拍手喝采したのを覚えている」
「ほんとに?」
「きみは、おれは持続性のすばらしさで賞をもらうべきだ、と言った」
「そんなことを言わなかったのは、まず間違いないわ」
「あの時、なんと言ったのだ?」
「『二度と私に触らないで、この無骨者』と言ったような気がする」
(『冷たい銃声』ロバート・B・パーカー:菊池光訳)