右翼には、純情だが頭の悪い人もいて、ひたすら日本を礼賛(らいさん)します。万邦無比(ばんぽうむひ)とはさすがに言わなくなったが、外国語も習わなくていい、外国へも行かない、そんな愛国主義者の中から、大東亜戦争は正しかった、などと三分(さんぶ)の理を主張するお山の大将が出てくるようでは困ります。(『日本人に生まれて、まあよかった平川祐弘〈ひらかわ・すけひろ〉)