そもそも日本の首相も、政治家も、保守派の論客も、靖国神社とは何かを知らない。
英霊とは何かを知らない。
靖国神社が「奉慰顕彰」(ほういけんしょう)の施設であること、「顕彰」とは何かを知らない。
靖国神社の思想と、千鳥ケ淵御苑の思想は、全然違うということを知らない。
靖国神社とアーリントン墓地が、全然違うということも知らない。
靖国神社を将来どうしたいのか、考えてもいない。
自衛隊員が戦争で死ぬ日が来たら、どこに祀(まつ)るのかを考えていない。
(『保守も知らない靖国神社』小林よしのり)
日本近代史
彼はうしろ約20メートルのあたりをよたよたと走っている異様な男を発見して、胆を潰した。その男は汗と垢と土に塗り込められていて、どす黒く光っていた。痩せ衰えた体躯に、顔面は骸骨の如く、くぼんだ奥に光る目はらんらんとして狂人のように鋭く据っていた。顎はとがり、頬骨は突出し、針のような髭が一面を覆っている。頭髪は伸び放題で、野生の怪獣のように見えたらしい。
血と硝煙と泥にまみれた軍服はわずかに一部分しか残っていず、露出して黒ずんだ肌は無数に砲弾の破片が食い入って、その傷口が爛(ただ)れている。左腹部からは新しい血が流れ出し、左脚は血と埃でかたまっていた。
(『英霊の絶叫 玉砕島アンガウル戦記』舩坂弘)
戦争/日本近代史
血と硝煙と泥にまみれた軍服はわずかに一部分しか残っていず、露出して黒ずんだ肌は無数に砲弾の破片が食い入って、その傷口が爛(ただ)れている。左腹部からは新しい血が流れ出し、左脚は血と埃でかたまっていた。
(『英霊の絶叫 玉砕島アンガウル戦記』舩坂弘)
戦争/日本近代史
この戦い(※ガダルカナル戦)は、補給をまったく無視して陸軍部隊を送りこみ、戦死者の3倍もの餓死者を出すという悲惨な結果を迎えたもので、まさに太平洋戦争の全局面を象徴するような戦闘となった。
戦死者の何倍もの餓死者を出すというこの戦闘で、何よりも問題なのは、補給が困難なのがわかっているのに作戦の強行を命じた大本営の作戦当局者の責任である。ガダルカナルへの米軍の上陸を知って、大本営がまず脱会のため派遣を命じたのは、グアム島に待機中の一木支隊であった。
(『餓死(うえじに)した英霊たち』藤原彰)
戦争/日本近代史
戦死者の何倍もの餓死者を出すというこの戦闘で、何よりも問題なのは、補給が困難なのがわかっているのに作戦の強行を命じた大本営の作戦当局者の責任である。ガダルカナルへの米軍の上陸を知って、大本営がまず脱会のため派遣を命じたのは、グアム島に待機中の一木支隊であった。
(『餓死(うえじに)した英霊たち』藤原彰)
戦争/日本近代史
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