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 とはいえ、同じキリスト教ならば、プロテスタントよりはカトリックの方が、バランスが取れていると私は思います。なぜなら、カトリックは聖職者というプロの階級を通して神と信者がつながっている。ところが、プロテスタントでは信者と神が直接つながりますから、プロ(聖職者)による調整が行われず、信者は「自分が聞きたいと思う神の声」を聞いてしまう。これは非常に危険なことです。私のもっとも嫌いな「狂信」へと暴走しかねない。(塩野七生)『ヴァチカン物語塩野七生、藤崎衛、ほか
 利潤を生むのは自然の豊穣ではなくて、労働である。カトリックにおいては、労働原罪をもつ人間に与えられた苦役であり、それゆえ「富は天国に積め」と教えられる。これに対して、プロテスタントにあっては、労働は人間のよろこびであり、これによって得られた富や利潤は労働の正当な対価として人間の手に入る。近代の資本主義化がラテン・ヨーロッパのカトリック圏ではなく、北フランスやイギリス、そして北ドイツのプロテスタント(カルビン派ルター派イギリス国教会)において成立したのは、このためである。(『砂の文明・石の文明・泥の文明松本健一

キリスト教
 ドイツのうちでも、さまざまな宗派が信仰されている地域の職業統計を調べてみると、ある現象が突出していることに気づくものであり、これについてはカトリック系の新聞や文献でも、ドイツ・カトリック派の会議でも、さかんに議論されている。それは資本家や企業の所有者だけではなく、教養の高い上層の社員たち、とくに近代的な企業のスタッフで技術的な教育や商業的な教育を受けている人々のうちでは、【プロテスタント的な】性格の強い人々が圧倒的に多数を占めるということである。(『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神マックス・ウェーバー:中山元訳)

資本主義
 もうひとつは、【政治や世界を理解する際に宗教の歴史を抜きにして理解することはできません】。例えば【アメリカの政財界人、最高裁判事等のエリートは、キリスト教のプロテスタント系の聖公会(せいこうかい)の信者が大多数です】。(『宗教で得する人、損する人林雄介
 例えば、一般信徒は、聖書の教えを聖職者から口頭で聞き学ぶべきで、自ら聖書を読む必要はない、あるいは、読んではならないとされていた。ラテン語で書かれた聖書は、聖職者たちが占有する門外不出の聖典であり、それを各地域の言葉に翻訳することは固く禁じられていた。(中略)ラテン語の聖書を自分たちの日常の言語に翻訳する試みも行われたが、そのような行為をするひとびとは異端として弾劾された。(『宗教改革の真実 カトリックとプロテスタントの社会史』永田諒一)