この優れモノの心筋細胞は、しかしほかの筋肉とちがって、生後すぐに増殖能力を失ってしまいます。つまり我々は、赤ん坊のときの心筋細胞を、そのまま使っているのです。成長するに従って心臓が大きくなるのは、一つずつの心筋細胞が肥大することによっています。(『モーツァルトとレクター博士の医学講座』久坂部羊)
 宇宙ひもは、前に紹介したひも理論の“ひも”と混同してはなりません。まったく無関係と言うわけではありませんが別物です。宇宙ひもは長さをもつ物体ですが、その断面はごく小さいものです。宇宙ひもの存在は、素粒子のいくつかの理論で予言されています。宇宙ひもの周りの時空は平坦です。しかしそれは、ひもの場所に端があるクサビ型の時空が切り取られたような時空で、時空そのものが平坦なのです。つまり円錐のようなものです。紙で大きな円を造り、ピザからスライスを切り出すように、その円からくさび状の部分を切り出すのです。切り取った紙片は捨て、残ったほうの紙の端を糊でくっつけると、円錐ができあがります。これは宇宙ひもが存在する時空を表わしています。(『ホーキング、未来を語るスティーヴン・ホーキング佐藤勝彦訳)
 密教の特色は「曼荼羅」による世界象徴と「真言」による世界獲得である。(『つぎはぎ仏教入門呉智英

仏教
 つまり借金の利子付き通貨は、商品と交換ができるという特徴を持つとともに、利子分の返済というノルマを与えるために、社会全体を売り上げ利益の拡大にいざなう「経済成長強制システム」なのだ。
 これがどの資本主義国も経済成長を続けている理由である。
(『サヨナラ!操作された「お金と民主主義」 なるほど!「マネーの構造」がよーく分かった天野統康

マネー
 そもそも民主主義について考えた場合、国民一人ひとりが常に政治に関心をもっている体制は、いい体制ではないのです。それでは生産活動が疎かになってしまうからです。(『人間の叡智佐藤優
 わたくしといふ現象は
 仮定された有機交流電灯の
 ひとつの青い照明です
(あらゆる透明な幽霊の複合体)
 風景やみんなといつしょに
 せはしくせはしく明滅しながら
 いかにもたしかにともりつづける
 因果交流電灯の
 ひとつの青い照明です
(ひかりはたもち、その電灯は失はれ)
春と修羅 心象スケッチ宮沢賢治

詩歌
 紀元前12世紀、モーセシナイ山十戒を授かったとされる頃から、【ユダヤ教】が形成される。しかし、長らくユダヤ人の民族宗教に留まり、彼らの聖典『【旧約聖書】』(ヘブライ語聖書)は古代オリエントに数ある神話群の一つに過ぎなかった。それが、紀元後30年頃に出現したナザレのイエスの宣教を描いた『【新約聖書】』(ギリシア語聖書)を経てシリーズ化し、急激にオリエントの他の神話群を圧倒して各地に拡散しはじめる。(『古代オリエントの宗教』青木健)

キリスト教
(ルドルフ・)オットーによれば、ヌーメン的なものの第一の特色は、それが神秘的だという点にある。そこには合理的な要素の混入もありうるが、ヌーメン的なものが常に【神秘的なもの】として示されることに変りはない。そして確かに、人間は規則の全体によってよく規定された人間の条件の中で、おのれを確立するに至らないとするならば、それは、絶対的安定性という理想を不可能にするすべてのものによって、人間はおのれから脱出するということなのである。そこで、不安を呼び起こすものの象徴は、神秘的なものとして感じられる。われわれはそれを《ヌーメン的なもの》と呼ぶことができる。(『儀礼 タブー・呪術・聖なるものJ・カズヌーヴ:宇波彰訳)
 ウパニシャッドは、「奥義書」と訳されたり、「秘教」とよばれたりするが、その本来の意味は必ずしもはっきりしていない。語源的には「近く」upa- 「坐る」nisad という意味があり、弟子が師匠に「近坐」すること、こうして伝授される秘説、さらにその秘説を集録した文献を意味する、という解釈が一般に行なわれてきた。(『世界の名著 1 バラモン教典 原始仏典長尾雅人〈ながお・がじん〉責任編集)

バラモンヒンドゥー教
 しかしコンピュータは「計算機」であり、そこには「情報」という概念は存在しなかったのです。この「情報」という概念を作ったのが、クロード・シャノン(1916-2001)であると言われています(『シャノンの情報理論入門 価値ある情報を高速に正確に送る』高岡詠子)
 遠くで竜巻がひだ飾りのついたドレスをひるがえし、神がかり状態の呪術師を思わせる不気味な踊りを繰り広げている。そのヒステリックな動きも、拷問にかけられた者が天に差し伸べる二本の腕のような、石灰化した二本のヤシの木にこびりついた粉塵を払うことはできない。夜が退却し敗走するときに忘れていった、あるかないかのような風も、うだるような暑さに呑み込まれてしまった。(『カブールの燕たちヤスミナ・カドラ: 香川由利子訳)
 結び目理論の中で「解きほぐすことのできない結び目が存在するか」という問題が提起されてから、それが初めてゲッティンゲンの数学者クルト・ライデマイスター(1893-1971)によって解決されるまで、実に230年の時を要した。1932年にライデマイスターは結び目不変量という考え方を用いて一つの解決方法を提案した。(『5分でたのしむ数学50話』エアハルト・ベーレンツ:鈴木直訳)

数学
 ある言語の全語彙は、共通体験の尺度であり、共通体験は人と人との相互接続から生じる。その言語の使用者数は、全語彙を算出する方程式の第一の因子でしかない。(『インフォメーション 情報技術の人類史ジェイムズ・グリック楡井浩一訳)
“基本的な会計の世界をイメージする”とは、【お金の回転】を知ることです。(中略)
 会計の世界とは、「お金の動き」を表した世界だといってもいいでしょう。
(『世界一やさしい会計の本です山田真哉
 考えというものは、信じさえしなければ無害です。苦しみの原因となるのは、考えそのものではなく、考えに対する執着です。考えに執着するというのは、それについて探求することなく、思い込んでしまうことを意味します。(『ザ・ワーク 人生を変える4つの質問バイロン・ケイティ、スティーヴン・ミッチェル:ティム・マクリーン、高岡よし子監訳、神田房枝訳)