資本主義とは何か。それはまずは「資本」の無限増殖の運動です。「資本」とは、「キャピタル」という言葉からわかるように、「元金」であり、また「首都」です。キャピタルのもとになっている「キャペット」という言葉は「頭」です。だから、「キャピタル」はまた「もっとも重要な」という意味もある。「キャップ」はいうまでもなく頭にかぶる帽子であり、「キャプテン」は長です。
いずれにせよ、これからわかるように、資本主義(キャピタリズム)とは、「資本」=「頭」=「長」が先頭をきって新たな世界を開拓し、「資本」を増殖する運動なのです。「資本」つまり「頭金」が自己増殖する。「頭金」は、市場の中にあって、ただ需要と供給を調整するために人手から人手へとわたるものではありません。そうではなく、新領域を開拓し、そこに利潤機会を見出し、そのことによってまた次の「頭金」を作り出す。
(『さらば、資本主義』佐伯啓思)
資本主義の終焉と歴史の危機
資本主義は「中心」と「周辺」から構成され、「周辺」つまり、いわゆるフロンティアを広げることによって「中心」が利潤率を高め、資本の自己増殖を推進していくシステムです。(『資本主義の終焉と歴史の危機』水野和夫)
さらば、資本主義
さらば、資本主義
資本主義社会のあとが、今日の転換期としてのポスト資本主義社会である。資本主義のあとの社会というだけのことで、特質がいまだ定まっていない社会である。このポスト資本主義社会のあとに来るものが、おそらく知識社会である。その頃には、お金中心の社会があったことなど誰も信じないだろう。(『ドラッカー入門 万人のための帝王学を求めて』上田惇生)
ここでイタリアのファシズムとドイツのナチズムを区別することが重要だ。アドルフ・ヒトラーによって展開されたナチズムは、ドイツ人を中心とする優秀なアーリア人種が他の人種を淘汰(とうた)していくという荒唐無稽(むけい)な神話によってつくられていた。
これに対してファシズムは、自由主義的な資本主義によって生じる格差拡大、貧困問題、失業問題などを国家の介入によって是正するというかなり知的に高度な操作を必要とする運動だった。この場合、資本主義制度には手をつけない。マルクス主義的な社会主義革命を避けて、国家機能を強化することによって資本主義の危機を切り抜けようとする運動だった。1930年代にムッソリーニ統帥がヒトラー総統と本格的提携を始めるまでは、イタリア・ファシズムに反ユダヤ主義的要素は稀薄(きはく)だった。
(『テロリズムの罠』佐藤優)
これに対してファシズムは、自由主義的な資本主義によって生じる格差拡大、貧困問題、失業問題などを国家の介入によって是正するというかなり知的に高度な操作を必要とする運動だった。この場合、資本主義制度には手をつけない。マルクス主義的な社会主義革命を避けて、国家機能を強化することによって資本主義の危機を切り抜けようとする運動だった。1930年代にムッソリーニ統帥がヒトラー総統と本格的提携を始めるまでは、イタリア・ファシズムに反ユダヤ主義的要素は稀薄(きはく)だった。
(『テロリズムの罠』佐藤優)
しかし、債権者/債務者の関係は「社会的諸関係に直接働きかける」だけにとどまらない。なぜなら、この関係はそれ自体が権力関係であり、現代資本主義のもっとも重要で普遍的な様相の一つだからである。クレジット(信用貸し)あるいは負債、そして債権者/債務者の関係はある特殊な権力関係をなし、主観性の生産と統制の特殊な様態(「経済的人間」〔ホモ・エコノミクス〕の特殊な携帯としての〈借金人間〉〔ホモ・デビトル〕)をもたらす。債権者/債務者の関係は、資本/労働、福祉国家/利用者(ユーザー)、企業/消費者といった関係に重ねあわされ、それらの関係を貫いて、利用者(ユーザー)・労働者・消費者を〈債務者〉に仕立て上げる。(『〈借金人間〉製造工場 “負債"の政治経済学』マウリツィオ・ラッツァラート:杉村昌昭訳)
ここで明らかにしておきたいのは、共産主義も資本主義も、崩壊の引き金となるのは「極端な集中」だということだ。(『2010年資本主義大爆裂! 緊急!近未来10の予測』ラビ・バトラ:ペマ・ギャルポ、藤原直哉訳)
ドイツのうちでも、さまざまな宗派が信仰されている地域の職業統計を調べてみると、ある現象が突出していることに気づくものであり、これについてはカトリック系の新聞や文献でも、ドイツ・カトリック派の会議でも、さかんに議論されている。それは資本家や企業の所有者だけではなく、教養の高い上層の社員たち、とくに近代的な企業のスタッフで技術的な教育や商業的な教育を受けている人々のうちでは、【プロテスタント的な】性格の強い人々が圧倒的に多数を占めるということである。(『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』マックス・ウェーバー:中山元訳)
資本主義
資本主義
実際、生産方式、製品、マーケットの新たな開発をめぐる競争こそが、資本主義的企業の競争のもっとも重要な点である。経済学者のシュンペーターは、こうした新たな技術やマーケットの開拓に企業家活動の本質を見、それを「新機軸」あるいは「創造的破壊」という言葉で呼んだ。(『「欲望」と資本主義 終りなき拡張の論理』佐伯啓思)
アルジェリア解放の闘士だったフランツ・ファノンは評しています。
「たえず人間を語ってやまなかったヨーロッパ、たえず人間に心をつかうと公言してやまなかったヨーロッパ――その精神の獲得した勝利のひとつひとつに、人類はどれほどの苦悩を支払ってきたか、今日われわれはそのことを知っている」。(『カトリック教会と奴隷貿易 現代資本主義の興隆に関連して』西山俊彦)
キリスト教/奴隷/資本主義
「たえず人間を語ってやまなかったヨーロッパ、たえず人間に心をつかうと公言してやまなかったヨーロッパ――その精神の獲得した勝利のひとつひとつに、人類はどれほどの苦悩を支払ってきたか、今日われわれはそのことを知っている」。(『カトリック教会と奴隷貿易 現代資本主義の興隆に関連して』西山俊彦)
キリスト教/奴隷/資本主義
たとえば、あなたが小麦を作ったとしよう。この小麦は、あなたが作ったものであり、まずは、あなたの所有物ではある。しかし、小麦の価格(値段)は、市場法則(例。需要と供給)によって決まるのであって、あなたが勝手に決められない(決められるともかぎらない)。これが市場法則というものである。(『小室直樹の資本主義原論』小室直樹)
資本主義
資本主義
市場経済というのは、「お金」という共通の尺度でモノとモノとを交換する仕組みのことだ。資本主義は、「もっと豊かになりたい」という人間の欲望によってお金を自己増殖させるシステムである。このふたつが合体した経済世界で私たちがお金を獲得する方法は、つまるところたったひとつしかない。
【資本を市場に投資し、リスクを取ってリターンを得る。】
これだけだ。
(『貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』橘玲)
【資本を市場に投資し、リスクを取ってリターンを得る。】
これだけだ。
(『貧乏はお金持ち 「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』橘玲)
ここで少し考えてみたいのは、こうした人間の歴史における「拡大・成長」と「定常化」のサイクルは、そもそもいかなる背景ないし原因から生じるのか、という点だ。
結論から言えば、それは人間の「エネルギー」の利用形態、あるいは若干強い表現を使うならば「人間による“自然の搾取”の度合い」から来ると考えられるだろう。
(『ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来』広井良典)
資本主義/ポスト・ヒューマン
結論から言えば、それは人間の「エネルギー」の利用形態、あるいは若干強い表現を使うならば「人間による“自然の搾取”の度合い」から来ると考えられるだろう。
(『ポスト資本主義 科学・人間・社会の未来』広井良典)
資本主義/ポスト・ヒューマン
富の力は、権力の腐敗、権力への渇望、権力の掌握において発揮される。国際銀行家たちは資本の需要と供給を結び付け、次第に国際資本と信用の流れをコントロールし、ゲームのルールを作り上げていった。(『通貨戦争 影の支配者たちは世界統一通貨をめざす』宋鴻兵)
通貨戦争
通貨戦争
米中央情報局(CIA)の元諜報員で、民間セキュリティー会社カスター・バトルズ社を創設した34歳のマイク・バトルズは、ずばりこう言った。「イラクに広がる恐怖と無秩序は、わが社に有利な将来を約束している」。バトルズは、まだ無名で経験もない自分の会社にとって侵攻後のイラクの混乱状態はじつに好都合であり、連邦政府から約1億ドルの契約を受注するチャンスも夢ではない、と嬉々として語っている。彼の言葉は、現代資本主義のキャッチコピーとしても使えそうだ。「恐怖と無秩序は躍進の新たな一歩を導くきっかけになります」といったところだろう。(『ショック・ドクトリン 惨事便乗型資本主義の正体を暴く』ナオミ・クライン:幾島幸子、村上由見子訳)
ショック・ドクトリン
ショック・ドクトリン
共産主義の国家では頭のいい人間は権力者の脅威になるので見つけてはいろいろと難癖をつけて、みんなの前で銃殺するのがお決まりのパターンですが、資本主義の国家では逆に頭が悪いということは大変重い罪で、その罪を償うためにこのようなさまざまな「税金」を払う必要があります。
ギャンブルは「国家が愚か者に課した税金」といわれる所以です。
(『なぜ投資のプロはサルに負けるのか? あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』藤沢数希)
ギャンブルは「国家が愚か者に課した税金」といわれる所以です。
(『なぜ投資のプロはサルに負けるのか? あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方』藤沢数希)
農地売却でキャッシュが入ったのはいいが、中国の影に不安や危機感、疑問を持つ住民は少なくなかった。
ある住民が、農業委員会の関係者に中国資本の存在の有無を確認すると、真顔でこう忠告されたという。
「命に気をつけろ」
彼はあきらめ顔で言った。
「今回のことを根掘り葉掘り聞くと危ない――という警告でしょう」
この住民は会話を録音しているという。
(『爆買いされる日本の領土』宮本雅史〈みやもと・まさふみ〉)
ある住民が、農業委員会の関係者に中国資本の存在の有無を確認すると、真顔でこう忠告されたという。
「命に気をつけろ」
彼はあきらめ顔で言った。
「今回のことを根掘り葉掘り聞くと危ない――という警告でしょう」
この住民は会話を録音しているという。
(『爆買いされる日本の領土』宮本雅史〈みやもと・まさふみ〉)
ヨーロッパでは、キリスト教徒の教会離れが進み、代わりに、イスラム教が台頭している。「ヨーロッパのイスラム化」は、決して架空の話ではなく、次第に現実味を帯びている。
アメリカに、ピュー・リサーチ・センターという調査機関があり、人口の将来予測などを行っている。この機関は2050年における世界の宗教人口についても予測している。
それによれば、イスラム教徒の人口は27億6000万人に達し、世界全体の29.7パーセントを占めるという。2010年の時点では、16億人で23.2パーセントだった。
(『宗教消滅 資本主義は宗教と心中する』島田裕巳)
宗教
アメリカに、ピュー・リサーチ・センターという調査機関があり、人口の将来予測などを行っている。この機関は2050年における世界の宗教人口についても予測している。
それによれば、イスラム教徒の人口は27億6000万人に達し、世界全体の29.7パーセントを占めるという。2010年の時点では、16億人で23.2パーセントだった。
(『宗教消滅 資本主義は宗教と心中する』島田裕巳)
宗教
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