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 統合失調症患者が異常な数のドーパミン受容体を有することが発見されたとよく言われるが、この証拠自体、確かなものというわけではない。正常の人にくらべ、統合失調症患者でドーパミン受容体の数が多いという結論を導き出した研究における差異は、平均値におけるものであり、これに当てはまらない統合失調症患者も多い。また、ほとんどの研究者は、統合失調症でドーパミン受容体の異常があるという証拠をまったく確認できていない。(『精神疾患は脳の病気か? 向精神薬の科学と虚構』エリオット・S・ヴァレンスタイン:中塚公子訳)

精神疾患
 私たちの行動は、脳の配線図と、外界の刺激に対する反射作用とに完全に制御されている。意識は配線が出す熱であり、随伴的な現象にすぎない。シャドワース・ホジソン(訳注 1832-1912、イギリスの哲学者)が言うように、意識が持つ感情は、色そのものによってではなく、色のついた無数の石によってまとまりを保っている、モザイクの表面の色にすぎない。あるいは、トマス・ヘンリー・ハクスリー(訳注 1825-95、イギリスの生物学者)がある有名な論文で主張したように、「我々は意識を持つ自動人形である」。汽笛が列車の機械装置や行く先を変えられないのと同じように、意識も体の働きの仕組みや行動を変えられない。どうわめいたところで、列車の行き先はとうの昔に線路によって決められているのだ。意識とは、ハープから流れてくるが弦をつまびくことのできぬメロディ、川面から勢いよく飛び散るものの、流れを変えられぬ泡、歩行者の歩みに忠実にはついていくけれども、道筋に何ら影響を与えられぬ影だ。(『神々の沈黙 意識の誕生と文明の興亡』ジュリアン・ジェインズ:柴田裕之訳)

科学と宗教/統合失調症