人によっては殺人や強盗、強盗致死、放火などを犯した米兵の起訴率は高いから、別に問題ないではないかという見方もあるかもしれない。しかし、脅迫、詐欺、恐喝、住居侵入、強制わいせつ、強姦、傷害、暴行、窃盗などを犯しても、起訴される確率が低いという実態が、米兵の意識に及ぼす影響を考慮しなくてはいけない。
こうした実態が米兵に、日本の法律を遵守しなければならないという意識を薄めさせてはいないだろうか。結果的に、この実態とそれに影響された米兵の意識が、後を絶たない米兵犯罪の温床となり、殺人や強盗にエスカレートする種ともなっていると考えられる。
(『密約 日米地位協定と米兵犯罪』吉田敏浩)
一代前の教皇ヨハネ・パウロ1世(在位1978年、俗名アルピーノ・ルチャーニ)は、就任からわずか33日後に不審死を遂げ、〔プリヴァータ・イタリヤーナ銀行事件を起こした〕シンドーナは獄中で、青酸カリという〔リキュール〕の混じった、湯気の立つコーヒーで毒殺された。ほかに、未解決の殺人事件も起きていた。銀行家ロベルト・カルヴィがロンドンの黒人修道士(ブラックフライヤーズ)橋〔=テムズ川にかかる橋〕の下で、息絶えた状態で発見されたのである。
こうしたスキャンダルが再発する事態はあってはならなかったし、もちろんいまもあってはならない。さもなければ、信者と神の声を広める教会との信頼関係にひびが入ってしまう。もしふたたび沈黙が破られたらどうなるだろう。「知らぬ存ぜぬ」という秘密厳守の態度と、内部の人間どうしの先入観がフィルターになって、いまのところは外から事実が見えにくいようになっている。もしその状況が変わり、バチカンによる経済活動の真実が一瞬でも明るみにでたら、どうなるだろうか。バチカンの役割と機能の正当性を問う声が高まり、イメージ回復にかかる代償は計り知れないものになるだろう。
(『バチカン株式会社 金融市場を動かす神の汚れた手』ジャンルイージ・ヌッツイ:竹下・ルッジェリ・アンナ監訳、花本知子、鈴木真由美訳)
キリスト教
こうしたスキャンダルが再発する事態はあってはならなかったし、もちろんいまもあってはならない。さもなければ、信者と神の声を広める教会との信頼関係にひびが入ってしまう。もしふたたび沈黙が破られたらどうなるだろう。「知らぬ存ぜぬ」という秘密厳守の態度と、内部の人間どうしの先入観がフィルターになって、いまのところは外から事実が見えにくいようになっている。もしその状況が変わり、バチカンによる経済活動の真実が一瞬でも明るみにでたら、どうなるだろうか。バチカンの役割と機能の正当性を問う声が高まり、イメージ回復にかかる代償は計り知れないものになるだろう。
(『バチカン株式会社 金融市場を動かす神の汚れた手』ジャンルイージ・ヌッツイ:竹下・ルッジェリ・アンナ監訳、花本知子、鈴木真由美訳)
キリスト教
一方、A級戦犯には罪が問えないと、もっとも分かりやすく論述したのは、ハーバード大学の若き弁護士、ブレイクニー陸軍少佐でした。「戦争は、国際法が認めた適法行為である。原子爆弾を落とした者達が裁こうとしているのが、この裁判だが、彼らも殺人者ではないか」と発言しました。すると、日本語への同時通訳が、ただちに停められ、被告人の耳には届きませんでした。日本語の速記録には「以下通訳なし」と付記されたのですが、恥ずべきインチキ裁判だった歴然たる証拠です。(『日本人を狂わせた洗脳工作(WGIP) いまなお続く占領軍の心理作戦』関野通夫)
日本近代史
日本近代史
彼の尋問に当たったイスラエル警察のレスから、自分の父親もまた大量殺戮の犠牲者の一人だったことを聞いて、アイヒマンは「驚愕」する。しかし、そのことに対しても、彼は部分的な責任しか認めようとはしなかった。彼自身は、レスの父親を含む数百万の人間の死に直接関与したわけではなく、単に移送したに過ぎない。それも命令によって。彼は再三にわたって、自分の責任と権限が強制収容所の入口の手前だけに限られていたことを主張した。強制労働も殺人も遺体の焼却も、彼の権限外であった。(『アイヒマン調書 イスラエル警察尋問録音記録』ヨッヘン・フォン・ラング編:小俣和一郎訳)
例えば、マッカーサー自身の回顧録や占領軍内部の記録では、「占領は秩序正しく、流血なしで行われた」と記されている。だが日本側の調べた事実は逆で、特別高等(特高)警察の記録によると、進駐最初の1ヶ月で、神奈川県下で最低44件の強姦事件が発生した。それを記した特高警察は、記録を焼却された上に10月4日に解散させられている。
さらに占領期間中には、日本本土で「少なくとも2536件の殺人、2万件以上の強姦事件が発生した」とされているが、それに対して、戦後の「言論の自由」を担(にな)ったはずの日本のマスメディアは、GHQの厳しい報道規制命令を受け、極めて無力な存在であった。直接軍政下に置かれた沖縄でも、米軍兵士による非道な犯罪が繰り返されたが、その度に日本人側の記録と記憶は、目を覆(おお)うように塗り替えられていた。
(『GHQの日本洗脳 70年続いた「支配システム」の呪縛から日本を解放せよ!』山村明義)
さらに占領期間中には、日本本土で「少なくとも2536件の殺人、2万件以上の強姦事件が発生した」とされているが、それに対して、戦後の「言論の自由」を担(にな)ったはずの日本のマスメディアは、GHQの厳しい報道規制命令を受け、極めて無力な存在であった。直接軍政下に置かれた沖縄でも、米軍兵士による非道な犯罪が繰り返されたが、その度に日本人側の記録と記憶は、目を覆(おお)うように塗り替えられていた。
(『GHQの日本洗脳 70年続いた「支配システム」の呪縛から日本を解放せよ!』山村明義)
あの日、詩織さん達がここに相談に来て、絶望したのがよく理解できた。ここはまったくダメだ。「人間」がいないのだ。詩織さんは二つの不幸に遭遇した。一つは小松に出会ったこと。もう一つは上尾署の管内に住んだことだ。(『桶川ストーカー殺人事件 遺言』清水潔)
どんな社会にも盲点がある。直視することが非常にむずかしい側面、と言い換えてもよい。今日の盲点は殺人であり、1世紀前には性だった。(『戦争における「人殺し」の心理学』デーヴ・グロスマン:安原和見訳)
戦争
戦争
奴隷貿易という叙事詩は長きにわたり、実に様々な状況のもとで繰り広げられた。一人の主人公がいるわけではなく、ドラマをつくりあげているのは何百万もの人々である。15世紀末から19世紀末まで、400年も続いた奴隷貿易を通じて、1240万人が奴隷船に積まれ、大西洋の「中間航路」を越えて、何千マイルもの距離の間に散らばる数百の荷揚げ場所へと運ばれた。悲惨な航海中に、180万人が命を落とし、遺体は船につきまという鮫へと向かって投げ捨てられた。生き延びた1060万人は、殺人的なプランテーション機構の、血塗られた奈落の口へと投げ込まれた。そして人々はそこで、考えられるかぎりの、あらゆる抵抗を試みることになるのである。(『奴隷船の歴史』マーカス・レディカー:上野直子訳)
例えば、小松の車の中での二人のやりとりを録音したものもあった。島田さんはそれを聞いたことがあった。すさまじいものだったという。泣きながら別れて下さいと哀願する詩織さんに、小松は大声でわめいたり怒鳴ったり、そして時には大笑いまでしながらこう言ったのだ。
「ふざけんな、絶対別れない、お前に天罰が下るんだ」
「お前の家を一家崩壊まで追い込んでやる。家族を地獄に落としてやる」
「お前の親父はリストラだ。お前は風俗で働くんだ」
このテープを聞いても上尾署のその刑事は「これは今回の件とは関係ないね」と聞く耳を持たない。詩織さんと両親は、二日間一生懸命事情を説明したが、結局「事件にするのは難しい」で済まされてしまった。
テープは警察で一応預かるというが、何かをしてくれるとは到底思えなかった。詩織さん達は、警察に失望して上尾署を後にした。
(『桶川ストーカー殺人事件 遺言』清水潔)
「ふざけんな、絶対別れない、お前に天罰が下るんだ」
「お前の家を一家崩壊まで追い込んでやる。家族を地獄に落としてやる」
「お前の親父はリストラだ。お前は風俗で働くんだ」
このテープを聞いても上尾署のその刑事は「これは今回の件とは関係ないね」と聞く耳を持たない。詩織さんと両親は、二日間一生懸命事情を説明したが、結局「事件にするのは難しい」で済まされてしまった。
テープは警察で一応預かるというが、何かをしてくれるとは到底思えなかった。詩織さん達は、警察に失望して上尾署を後にした。
(『桶川ストーカー殺人事件 遺言』清水潔)
ですから、今回も様々な意見が言われていますけど、仮にもっと人間関係の濃密な社会に戻すことができたとしても、誰かが加藤容疑者に注意していたら、今度はその人が殺される可能性が高い。通り魔事件は減るだろうけど、一家殺しは増えるという、とても皮肉な結果がおそらく待っているのです。実際、殺人事件が減少しているのは、むしろ、人間関係が希薄になってもっとも多かった子殺しなどのケースが激減したからなのです。そしていまは配偶者殺しがトップです。(河合幹雄)
(『アキバ通り魔事件をどう読むか!?』洋泉社ムック編集部編)
(『アキバ通り魔事件をどう読むか!?』洋泉社ムック編集部編)
殺人者たちは、家から出て行きました。
私たちは、また息をすることが出来ました。
でも、彼らは3カ月のあいだに、何度も何度もやってきたのです。
私は、神様に助けられたと信じています。
そして、そのクローゼットの大きさほどしかないトイレの中で7人の女性たちとともに恐怖に耐えながら過ごした91日のあいだに学んだのです。
生かされたということは、ただ助けられたのとはまったく違う意味を持っているのだと。
このレッスンは、私の人生を永久に変えました。
(『生かされて。』イマキュレー・イリバギザ、スティーヴ・アーウィン)
ルワンダ
私たちは、また息をすることが出来ました。
でも、彼らは3カ月のあいだに、何度も何度もやってきたのです。
私は、神様に助けられたと信じています。
そして、そのクローゼットの大きさほどしかないトイレの中で7人の女性たちとともに恐怖に耐えながら過ごした91日のあいだに学んだのです。
生かされたということは、ただ助けられたのとはまったく違う意味を持っているのだと。
このレッスンは、私の人生を永久に変えました。
(『生かされて。』イマキュレー・イリバギザ、スティーヴ・アーウィン)
ルワンダ
組織化された殺人が戦争である。われわれは特殊な戦争、核や何かの戦争のデモはしても、戦争反対のデモは決してしない。われわれは、他の人間を殺すのはこの世界の最大の罪悪だとは決して言ったことがない。(『最後の日記』J・クリシュナムルティ:高橋重敏訳)
エコノミック・ヒットマン(EHM)とは、世界中の国々を騙して莫大な金をかすめとる、きわめて高収入の職業だ。彼らは世界銀行や米国国際開発庁(USAID)など国際「援助」組織の資金を、巨大企業の金庫や、天然資源の利権を牛耳っている富裕な一族の懐(ふところ)へと注ぎこむ。その道具に使われるのは、不正な財務収支報告書や、選挙の裏工作、賄賂、脅し、女、そして殺人だ。(『エコノミック・ヒットマン 途上国を食い物にするアメリカ』ジョン・パーキンス)
アメリカ
アメリカ
恐ろしい戦争は恐ろしい結末を迎えることとなった。アメリカが原子爆弾を最初に広島に、続いて長崎に落とした結果、20万人もの人びとが瞬時に殺された。その後、さらに何万人もの人が原子爆弾の後遺症で死んだ。
「願わくは、原爆投下が神の貴き目的実現のための御業であらんことを」ハリー・トルーマン大統領
原爆投下以前に、日本の敗戦はすでに確実になっていた。原爆投下の主な目的は、アメリカのあたらしい大量破壊兵器の恐るべき殺人力を世界に見せつけることにあった。
(『戦争中毒 アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』ジョエル・アンドレアス:きくちゆみ、グローバルピースキャンペーン有志訳)
「願わくは、原爆投下が神の貴き目的実現のための御業であらんことを」ハリー・トルーマン大統領
原爆投下以前に、日本の敗戦はすでに確実になっていた。原爆投下の主な目的は、アメリカのあたらしい大量破壊兵器の恐るべき殺人力を世界に見せつけることにあった。
(『戦争中毒 アメリカが軍国主義を脱け出せない本当の理由』ジョエル・アンドレアス:きくちゆみ、グローバルピースキャンペーン有志訳)
いったん正義という名の原則を立てると、その原則に反するもの、すなわち「不正義」を排除する。(中略)そして「排除の構造」のもとに「人殺し」が正当化され、殺人は正義と化すのである。(『「正義」を叫ぶ者こそ疑え』宮崎学)
これは複雑な社会での危険なほど典型的な状況を示すものと言える。邪悪な行動の連鎖の中間段階でしかなく、行動の最終的な帰結から遠く離れていれば、責任を無視するのは簡単になる。アイヒマンですら、強制収容所を視察したときには気分が悪くなったけれど、でも実際に大量殺人に参加するにあたり、かれは机に向かって書類をやりとりすればいいだけだった。同時に、収容所でチクロンBを投入した人物は、単に命令に従っているだけだというのを根拠に、自分自身の行動を正当化できた。したがってここには、人間行動総体の断片化がある。邪悪な行動を決断してその帰結に直面しなければならない一人の人物というのがいない。行動の全責任を負う人物が消え去っている。これこそ現代社会で、社会的に組織化された悪にいちばんありがちな特徴かもしれない。(『服従の心理』スタンレー・ミルグラム:山形浩生訳)
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