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 しかし、存続が目的であるとすれば、もっとも成功した社会とは、もっとも変化しなかった社会、彼らの伝統とアイデンティティとを保持してきた社会、または、環境の搾取を合理的に制限することで、存続をはかってきた社会なのだ。これまでもっとも長く続いてきた社会、変化の恐れにうまく抗してきた社会とは、今でも狩猟採集生活をしている社会である。南アフリカのクン・サン、またはブッシュマンと呼ばれる人々、オーストラリアの先住民、森の奥深く、めったに出会わない人々などだ。(『人間の境界はどこにあるのだろう?』フェリペ・フェルナンデス=アルメスト:長谷川眞理子訳)
 種はあいまいで、さまざまに変る境界を持っているのである。何がそれを種としているのかは、場合によって異なる。もしも種に全体を統一させる性質があるのならば、それが何であるのか、私たちにはわからない。何かに属するということは、何かのクラスに属するということであって、何らかの本質が存在するという証明ではない。ある意味でそれは一時的な状態であり、やり直し可能である。決して、永遠で必然的なものではないのだ。私たちが人間という種に属するのであれば、それは、私たちが何か特別な性質を持っているからではなく、私たちが、自分の系統にそのように線引きをするからなのである。(『人間の境界はどこにあるのだろう?』フェリペ・フェルナンデス=アルメスト:長谷川眞理子訳)

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