攻守にわたる幅広い働きをこなす腸には、他の臓器にはない際立った特徴がある。
「実は体外である」ということだ。消化管は、文字どおり「中空のパイプ」である。【ちくわ】を思い浮かべていただければよくわかるように、腸は「内側を向いた体表」」であり、おなかの中に広がる“外界”なのである。
(『からだの中の外界 腸のふしぎ』上野川修一)