この超巨大地震では、三陸沖から茨城沖にかけての日本海溝沿いで、およそ500km×200kmの領域が平均10~20mもずれました。政府・地震調査委員会の長期評価では、このような巨大地震は想定されていませんでした。しかし、ボーリングなどによる津波堆積(たいせき)物の調査から、仙台平野や福島のかなり内陸まで、複数回の津波が到達した痕跡が1990年にはすでに明らかになっていました。したがって、地震後に言われた「想定外」というこでは、けっしてなかったのです。(『地震前兆現象を科学する 』織原義明、長尾年恭)